cave hatano

醸造家のひとりごと

マルベックへの期待

2025/12/10

 

ワインメーカー、ソムリエ、大のワイン好き以外の方で

マルベックという品種を知っている日本人は少ないと思います

フランスでは南西地方のカオールという場所で主に栽培されており

名産国といえばアルゼンチン。この品種の特徴はとにかく濃い

色、糖度(=アルコール)、酸、タンニン、ボディとにかく全てが規格外

カオールでは赤ワインならぬ黒ワインと呼ばれるほどで

他産地では補助品種(主品種の弱い部分を補填をする)として使われます

さて話を日本に戻し、、日本ワインの特徴といえば雨が多く肥沃な土から産み出される

「旨みがあって酒質が柔らかく繊細」なワインである

この繊細の言葉の裏には良くも悪くも「色が淡い、骨格が弱い、軽い」というニュアンスが含まれます

このテロワールを持つ日本で10年ほど前からマルベックを栽培、研究しているのが千曲市の達人・北澤氏

植栽当初はまだ寒く、雨も少なかったため濃さと酸味が強すぎて、何年寝かせれば飲み頃が来るのやら、、、

というイメージでしたが、ここ数年の猛暑と雨で大化けし、ついに本領発揮(もちろん同氏の知識と洞察力は必須)

この日本でついに色、香り、アタック、果実味、ボディ、旨み、タンニン

全てが凝縮された素晴らしいワインが産まれつつあります

最も特出すべき点は他の品種がよくない年(薄く弱い)にこそ最高のバランスに仕上がること

白ワイン向きの土壌で濃厚な赤ワインには縁がなかったCAVE  HATANOでしたが 笑

ついに現れた希望の星に久しぶりに興奮を隠せない今日この頃です

※ GRAND  MALBEC  2024    近日リリース予定です

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